それを文法だとか、文型だとか言うのだけれど、
これって結局、『抽象化』をしているということ。
具体的な事例で言えば、
中学1年生の英語では、一年を通じて英語の基本的な形が教えられる。
肯定文なら
主語 + (助動詞) + 動詞(一般動詞・be動詞) + ….
というもの。
高校生以上なら、もはや常識ですね。
ところが、中2以上の新入塾生に聞いてみると、まず間違いなく
「初めて聞いた」という返事が返ってくるのです。
そうした子には、まず上のような英語の基本形を叩き込むことから指導が始まります。
そうすると、子どもたちは「あ、そういうことなのか」と納得してくれるのですが、
正直、ちょっとかわいそうだなと思うのです。
結局、子どもたちは教科書の英語に一貫して通じる「共通点」を
見いだせないまま、あるいは教えられないまま、
個別に英文を覚えているのです。
まあ、そりゃあ、英語が苦手になるでしょうね。(-_-;)
そんなこと、面倒くさいし、完璧に覚えきれるものでもない。
でも、学校の宿題だからと言って一つの英文を何回も繰り返して書くという
作業を繰り返している。
ほら、かわいそうだと思いませんか?
英文を何回も書くことが必要だとしても、
そのルールを一度理解した上で書かないと何も身につかないでしょう。
具体的な英文から共通点を取り出して、抽象化する。
そして、抽象化したルールを個別の英文に当てはめて英文を作り上げる。
小難しく言っているように見えて、実は、こっちの方が簡単だし、
学力アップにつながります。
私は、この【具体】→【抽象】→【具体】と置き換えていく能力は、
学力というものの根本にあると強く感じています。
ところが、これが子どもたちにとって難しい。
数学にしたって、公式をあてはめることができない。
長い問題文を「結局どういうこと?」と図に起こすことができない。
特に、単純なプリント学習しかやってこなかった子に顕著にみられる傾向です。
そりゃあ、数学も苦手になるわなあ……。(-_-;)
で、そうした現状を打破する方法論の一つとして、
Moveでは、小学校の国語を重視しているのです。